
*あおいのママとパパは4月5日、茨城県牛久市で開催された第2回拉致問題を考える牛久市民の会 講演会にボランティア参加しました。136人の皆さんが会場(牛久市生涯学習センター)に駆けつけてくださって大盛会となりました。当日、講演された特定失踪者問題調査会常務理事の杉野さんの講演要旨をレポートにしましたが、約42分間と少し長めですので2回に分けて掲載しております。
杉野さんはこの講演で拉致問題について大変分かりやすくお話してくださっています。よろしかったらご覧になってください。聞き取りに間違いやカン違いの可能性もございます。どうぞご了承ください。(写真・レポート掲載は主催者より許可をいただいております)
*'08 4/5 第2回拉致問題を考える牛久市民の会 講演会
特定失踪者問題調査会常務理事 杉野正治さん(1)
http://aoinomama13.seesaa.net/article/99257276.html
続き
【杉野正治さん・特定失踪者問題調査会常務理事】
それまで色んな方が指摘していたように、北朝鮮の拉致っていうのは「日本海側の海岸を歩いていた人、アベックの人たちを、そこに上陸した北朝鮮の工作員がたまたま通った人を捕まえて袋に入れて船に乗せて連れて行った」ということではなく、どんな職業を持っていたか?その人がどんな人だとかどういう生活パターンをしていてどこだったら拉致ができるか?そういったことを事前に調べて「この人だ」と狙いを定め、そうしてやっていったという、おそらくこれは偶発的な犯行ではなくて計画的であり、そういったことであればこれ(拉致)を助けた人たちというのも当然いたと思います。特に日本側に。そういったことから考えると「組織的な犯罪である」という認識に私どもは考え直し、そして色んな調査を進めてきているわけです。
失踪をする時、前後に例えば車に乗って色んな所を移動している、非常に車の止め方が不審な止め方をしていると。あの地村保志さんが小浜の展望台に軽トラックを止めていなくなっている、拉致をされたわけなんですけれども、非常に乱暴な止め方をしてあったんですね。鍵はかけてある、車は斜めに止めてある、ということなんですけれども、地村さんはとても几帳面な性格で、車を止めて移動したということなんですけれども、我々が考えるにそうではなくて、実はあそこは拉致現場ではなく違う所から拉致をされ、誰か違う人物が車を置いたんではないだろうか?と、そういう偽装工作みたいなことをしたんではないだろうか?と思っています。
先ほどのこの資料なんですけれども、茨城県内でいなくなった方の中に松井綾子さんがいます。平成14年、割と最近失踪された方なんですけれども、この方も、水戸市内にお勤めだったんですけれども、ガソリンを入れた後、買い物をしたレシートが残っておりまして、どうも千葉県の銚子まで足を延ばしていただろうということが分かっております。これはまだご本人かどうか、実は違う人物が乗っていたのかも分かりません。
しかしながらその銚子市というのは、これまた違う資料なんですけれども、これは東京の神津島でいなくなった高野清文さんの妹さんが作られた資料なんですけれども、この裏側に“大町ルート”というのがあります。これは千葉県の銚子市辺りから首都圏・東京を通って山梨県を通って日本海側へ抜けるルートがございますけれども、特定失踪者がこのルート上の周辺でいなくなっているという所であります。
銚子と言いますか房総の方に昔から在日朝鮮人の方が住まわれておられたと。で、在日朝鮮人の方全部が拉致に関わっているわけじゃ当然ないんですけれども、そういった所の中に北朝鮮の工作員が紛れ込んで身分を隠して工作活動を行っていた、ということは色んなところから分かっています。これは昔からアメ、砂鉄というものをずーっとトラックで運んで日本海に持って行くというルートが実は確立をされておりまして、この近辺で何故かこういう失踪者が多く分布しているということです。
そこにこの松井さんも足を延ばしていたということでございまして、これが本当にまったく北朝鮮と関係があるのかどうかと言い切れるものではありませんけれども、しかし可能性としては捨てることはできない事件でございます。
*特定失踪者 松井綾子さん 平成10(1998)年12月3日失踪
http://www.listserver.sakura.ne.jp/cgi-bin/list/list3.cgi?word3=176&mode=search3
それから茨城県内は当然太平洋側ではあるんですけれども、ここでもいくつかの失踪が起こっているわけでございます。この松井綾子さんの上に根本直美さん、この方はつい最近公開をされた方なんですけれども、ご自宅からすぐそばの神社の所に自転車とバッグが残っていて、そのまま失踪しました。根本さんはテニス部の部活の帰りだったそうで年齢も15歳、これは横田めぐみさんの拉致と似ているパターンでございまして、15歳で失踪をされた事件でございます。それと根本直美さんの失踪の半年ぐらい前にも女性の失踪というのが茨城県内で起きていますが、こちらは非公開で今公開はしておりません。
*特定失踪者 根本直美さん 昭和62(1987)年6月20日失踪
http://www.listserver.sakura.ne.jp/cgi-bin/list/list3.cgi?word3=275&mode=search3
*「早く帰ってきて」 身内の帰りを待つ特定失踪者家族
(2008年4月7日 常陽新聞朝刊より)
http://aoinomama13.seesaa.net/article/94416382.html
それから本多政幸さんですが、当時、古河市にお住まいだったんですけども、埼玉の大宮のコーヒーショップに勤めていた方です。いなくなる数日前に実家と電話はしましたが、その数日後、連絡が取れない。ご両親は北海道から来て部屋を見たら、洗濯物は洗濯機の中に入っている、食事はご飯を食べかけの状態、という非常に普段通りの生活の途中でいなくなっているという事件でございます。先ほどの松井綾子さんの話のように、車が不審な残り方をしていたというような部類にも入りますし、こういったところを注目はしておりますけれども、現在のところ直接に北朝鮮と関わるというようなところまでの解明はされておりません。
*特定失踪者 本多政幸さん 平成2(1990)年3月失踪
http://www.listserver.sakura.ne.jp/cgi-bin/list/list3.cgi?word3=147&mode=search3
このように色々な調査を進めている中で、私どもは現在36名の方を北朝鮮に拉致をされた可能性が高いと、認定というのはおかしいですけれども調査結果を出しまして、警察に刑事告発をして政府にも拉致認定を求めております。
しかしながら残念なことになかなか政府というのは拉致の認定をしてくれないと言いますか認定をしないわけなんです。あの9.17、5年前の小泉訪朝の後で政府に認定された方っていうのはわずか2人、田中実さんと松本京子さんだけです。松本京子さんは特定失踪者としてスタートしたわけなんですけれども、一昨年の秋に政府認定をようやく受けることができました。
どうやったらその政府認定を受けることができるか?これはどうも三つの条件があるそうです。“自分の意思に反して、北朝鮮当局の意思が関与して、そして身柄が北朝鮮にいる”この三つがクリアされると政府認定になるんだそうです。ですけど、この方々はご覧になって分かるように、まず北朝鮮の意思が関与したかどうか?自分の意思があったかなかったかどうか?というのはもう分からないわけなんですね。長い方になると30年40年、今の警察官がまだ警察官になっていない頃の話です。
警察っていうのは皆さんご存じの通り、初動捜査ができなきゃ何もできないわけなんです。証拠なんて残っていないし、関係者に話を聞いても中には亡くなっておられる方もいる。そういう中でこれをもとに政府認定をしていく、これが基本的には警察の捜査の結果、政府認定ということになるんですけれども、これをもとに政府認定をしていくという今のシステムというのが非常に本当に高いハードルになるということです。
政府認定をされていなければ北朝鮮に対して「返せ」と「拉致をしているだろう、返せ」と言うことができないんですね、日本の政府が北朝鮮と交渉する場で。そういうことから考えますと、今のこのシステム、言ってしまえば先ほどから増元さんもおっしゃっていたように日本政府の姿勢です。「北朝鮮に拉致された人は他にもいる可能性がある」と政府も言っているんです。ですけれども、その人たちをどうやって北朝鮮との交渉の中に取り入れ、そして「返せ」と言っていくのか?ということについてはまったく言及をしていない。どう取り組んでいるのか?取り組み方とか分からないのかもしれませんけれども、実はやっていないんです。
ところが北朝鮮にとってみれば日本政府が認定しているかどうかなんて関係なく拉致をしたわけであって、拉致被害者は拉致被害者なんです。
もっと言えばこの特定失踪者のご家族470名、私も色々お付き合いさせていただいておりますけれども、非常に苦しんでおられるのは、「政府がお墨付きをくれない」「自分の家族は北朝鮮の拉致だと思うんだけれども、もしかして違うかもしれない、だからなかなか声高に声を上げて運動することができない、自分はやりたいんだけども・・」あるいは「違ったらどうしよう・・」そういう不安な中で日々過ごされております。しかしそれでも中にはやっぱりこうやってチラシを街頭で配ったりこういう会場に来ていただいてお話をされたり、と一生懸命な方がいらっしゃいます。
そういう意味ではこの特定失踪者の皆さんは、すべての人が拉致被害者でないかもしれないけれども、この拉致問題の被害者であることは間違いないわけです。この問題を解決するまでこの人たちはずっと苦しまなきゃいけないわけなんです。
私はご家族にお会いする時に必ず申し上げるんですけれども。「皆さん、待つという気持ちを持ってください」と。「待つというのはいつまでも気長に待てということでは決してなくて、待つという気持ちを強く持っていただきたい」ということなんです。「絶対に最後まで待つんだ」と「諦めない、絶対に帰って来る」そうしないと先ほど冒頭に曽我ひとみさんの話をしましたけれども、もし北に拉致をされていて帰って来た時に「待っていませんでした」とか「諦めていました」とかそういうことにだけはならないでほしい。帰って来た時に「捜したんだよ、待っていたんだよ、この日をどのくらい待ったか」と最大の努力をしてほしい、そういう意味であります。
これはご家族だけではなくて私たち国民もそうなんです。我々同胞が同じ日本人が連れ去られ、帰って来ないようなそういうことだけは私はしたくない。「俺も捜したんだよ、一生懸命、帰って来るまで頑張ったよ」ということになりたいし、これは国民もそうですけれども、もとより日本政府もそうなんです。帰って来た時に「政府は何もしていませんでした」というようなことだけには絶対なってほしくない。
しかしながら先ほど来お話にもありましたように、日本政府が小泉さんが北朝鮮に行ってそして5人が帰って来た。5人は当初北朝鮮に帰るはずだったんだけれども、「北朝鮮に返すな、日本に留めろ」とあの時は日本の世論がそうさせた、皆さんがそう思ってくれた。だから日本政府も思い留まって「帰すべきじゃない」となったわけなんです。ですから、あの北朝鮮という国、たった一人あるいはたった一握りがすべての国の中を決めてしまうそんな国家に、私どもの民主主義国家、国民の意思・国民の意見・国民の世論、そして知恵、こういったものが反映されるこの国が屈してはいけないと思うんです。それはもう世界中の民主主義国家に失礼な話で、絶対これは屈してはいけないと思うのです。

ちょっと最後になりますけれども、私ども北朝鮮に対しまして短波放送のラジオを2年ほどやっております。実は先週、新しく周波数を変えまして、周波数2つにして始めました。今日早目にこちらをお出でになった方はこのスクリーンに家族に対するお手紙を流しておりましたので見られた方もおられると思いますけれども。こういった北朝鮮にいると思われる拉致被害者に対して日本からの声を届ける、あるいは今拉致問題、日本はどうしているか?世界中はこういうふうになっている、ということを北朝鮮に対して毎日放送しているんですけれども、一週間前に新しい周波数でこれを流し出しましたら、昨日の朝(4月4日)の放送から北朝鮮はこれに対して妨害電波を流してきております。今まで6回くらい周波数を変えたんですけれども、ストーカーのように変えるたんびに大体一週間遅れで妨害電波を流してきています。
それだけ北朝鮮はラジオ放送を気にしていると思います。北朝鮮は今「拉致はもう解決済みだ」と言っておりますけれども、実は北朝鮮にとってはこの問題はまだ解決しているとは思っていない。思ってないからこそ、ああいうことを言っているんです。北朝鮮にとってはこの拉致問題を何とかして解決しなければ国交正常化にならないと。
国交正常化って言ってもですね、正常な国が国交を結んでそれで国交正常化なんだということです。あの今の体制、この拉致している、日本人を返さない、認めない、こういう体制を正常とは私とても思えないですね。あの北朝鮮の国家、国というよりも金正日体制というものをもっと世界に認められるような政権にする、あるいはあのダメな政権を何とか排除してしまおう、ということも我々も考えなきゃいけないんじゃないでしょうか。
そのためにはやはり日本の国民として、先ほども増元さんもおっしゃいましたが「我々は怒っている」と。北朝鮮の最大の敵は私は日本の世論だと思います。拉致を日本は絶対に許さない、この態度が我々にある限りは絶対にこの問題は解決すると私は思います。
したがいまして、これからもどうぞ皆さん、この問題をぜひとももっともっと理解をしていただき、そしてこの運動にご協力をしていただきたいと思います。拙い話で申し訳ありませんでした。ありがとうございました。(大拍手)
*特定失踪者問題調査会
http://www.chosa-kai.jp/
*しおかぜ通信
http://www.senryaku-jouhou.jp/shiotsuu.html
*北朝鮮による拉致容疑事案について 警察庁
http://www.npa.go.jp/keibi/gaiji1/index.html
*しおかぜに使ってください
http://aoinomama13.seesaa.net/article/96853359.html
終わり
【'08 4/5 第2回牛久市民の会講演会の最新記事】




