2007年08月04日

北朝鮮関連資料1(概要・成立と歴史・最近の動向)

 昨年12月17日に千葉市で行われた講演会で、内閣官房拉致問題対策本部事務局総合調整室長の河内隆さんが「北朝鮮当局による日本人拉致問題の解決に向けて」(拉致問題と日本政府の対応を中心として)という資料をもとにお話をされました。その資料の一部をテキストにしてご紹介します。

*'06 12/17 拉致問題に関する講演会に参加しました
http://aoinomama13.seesaa.net/article/29907850.html

1.北朝鮮の概要

 ⇒韓国より耕地は少ないが、鉄、石炭など地下資源は比較的豊か。少雨寒冷

○面積:12万余Ku(朝鮮半島全体の55%、日本の33%)首都は平壌
○人口:2,270万人程度
○言語:朝鮮語(韓国と基本的に同一なるも、抑揚や方言、社会主義用語等に特徴)
○名目GNI:208億ドル(2004年)
○一人当たりGNI:914ドル(2004年)

2.成立と歴史

1945年 8月 終戦。北緯38度以北をソ連が占領
1948年 9月 朝鮮民主主義人民共和国建国宣言(金日成首相)
1950年 6月 朝鮮戦争勃発
1953年 7月 休戦協定成立(現在も「休戦中」。「平和条約」は未締結)
1972年12月 金日成、主席に就任
1974年 2月 金正日、「主体偉業の偉大な継承者」
1983年10月 ラングーン事件
1987年11月 大韓航空機爆破事件 ⇒米国、北朝鮮を「テロ支援国家」に指定
        (東欧の崩壊/韓国・ソ連国家正常化)
1991年 9月 南北朝鮮、国連に同時加盟
1991年12月 南北基本合意書、南北非核化共同宣言
         金正日、朝鮮人民軍最高司令官に就任
1993年 3月 NPT脱退宣言
1994年 7月 金日成主席死去
1994年10月 「合意された枠組み」(NPT残留、核開発凍結、軽水炉提供)
1997年10月 金正日、労働党総書記に就任
1998年 9月 憲法を改正(主席制を廃止)。
         金正日、「国家の最高ポスト」国防委員長就任
2000年 6月 金大中大統領との間で南北首脳会談
2002年 9月 第1回日朝首脳会談
2003年 1月 NPT脱退表明
2004年 5月 第2回日朝首脳会談
2006年 7月 7発のミサイルを発射
2006年10月 北朝鮮が核実験

3.最近の動向

*政治
○金正日国防委員長(党総書記)が全体(軍を含めて)を支配(唯一の指導者。第二人者は存在せず)。社会主義国の崩壊、困難な政治・経済状況の下で、軍を重視し、軍人を優遇する「先軍政治」を掲げる。但し、労働党を通じた統治システムには基本的に変化なし。

○金正日委員長は64歳、2005年に129回の動静報道があった(2004年は96件、2003年は88件)。そのような中で、後継体制作りの始まりとも解し得るような動きも一部にあり。「代を継いで息子が行い、息子ができないなら孫の代に至っても何としてもこの課題を遂行」(2005年1月27日付朝鮮中央放送)という金日成主席の「遺訓」を引用した報道等が見受けられた。

○本年1月、金正日国防委員長が中国南部及び北京を訪問し、経済施設等を視察。これを踏まえ、今後、更なる経済改革を行うのか要注目。

*社会
○労働党や職場・青年・女性組織などを通じた監視・統制システムに弛みも生じている模様。不正、賄賂が横行。国境地帯を通じた外部の情報流入も。

○韓国に入国した脱北者数は2005年は、1387名(2004年は1894名、2003年は1285名)。

*経済
○経済は依然として困難な状況。特に電力などのエネルギー不足は深刻。但し、95年から97年の最も困難な時期は一応脱した模様。韓国銀行は、2004年の経済成長率を2.2%と推定。また、FAO・WFPは、昨年の穀物生産を423.5万トン(89.7万トンの不足)と推定。

○2002年7月、経済管理の改善が実施され、闇価格もふまえつつ、公定価格や給料を引き上げ(数10倍)、為替レートの現実化等を実施。生産活動においては、利潤の追求、インセンティブの付与等も実施。

○2003年、公の管理下に総合市場を開設(全国に300ヵ所)、個人や企業が農産品や消費財を売買(中国商品が多い模様)。

○エネルギー・原材料・外貨の不足、生産施設の老朽化等で低成長経済構造から脱することができないのが実情。但し、近年、中国等との間で、鉱山開発等に関する協力を進めている。

*軍事
○乏しい資源を軍事に重点配分。兵力は100万を越えるとされる(陸軍が中心)。

○兵力の3分の2を軍事境界線から100km以内に配置(ミリタリー・バランス)(米韓両軍の地上兵力は60万人弱)。

○北朝鮮は、遅れている兵器の近代化を補完する等の理由から、大量破壊兵器、ミサイルの開発・配備等を進めている。
posted by あおいのママ at 14:27| 千葉 ???? | TrackBack(0) | '06 12/17 拉致問題に関する講演会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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