2005年06月13日

'04 8/8 TBS「報道特集」

040808-05.jpg

*8/8にTBS放送の「報道特集」を、ビデオに撮ったものから文字化しました。

【司会者】
 さて、先週もお伝えしまして大変大きな反響を呼びました、北朝鮮から流出した一枚の写真。その人物が、28年前に失踪しました大学生の『藤田進さん』であるとほぼ間違いないということがわかりまして、明日にも(8/9)専門家による正式な鑑定書が出る見込みです。

 ところで、その藤田さんの写真を持っていた同じ脱北者が、別の写真を持っていることもわかりました。で、彼が言うにはここに写っている(スタジオ内の写真)3人の女性、日本人だということなんですが、どういうことなんでしょうか?


【ナレーター】
 『藤田進さん』と見られる写真。これを持っていた脱北者は、“中国で金正日総書記に非常に近い人物から写真を渡された”と言います。そして・・・。この脱北者は、もう一枚別の写真を持っていました。財布から取り出された写真は部屋の中で撮られたもの。そこには3人の女性が写されています。

【VTRで脱北者の話】
 北朝鮮としては、これ(写真)自体絶対の秘密です。もし、日本人の写真が出てきてしまったら、対外的には今も苦境に陥っているのに・・・。

【ナレーター】
 この写真の女性たちは、どういう人たちなのでしょうか?やはり、『日本人拉致被害者』だと言うのでしょうか?

 『藤田進さん』の写真が放送された翌日、弟の隆司さんが(自転車で)家を出てきました。ひっきりなしにかかってくる電話。マスコミからの問い合わせが殺到しています。

 「今ね、(拉致被害者は)10件15人と言われていますが、それを何とかまだまだたくさんいる可能性が非常に高いということを、訴えていきたいと思います。もう第一歩、やっと第一歩に入ったということになりますね。」

 この日は特定失踪者問題調査会が会見を開き、政府に兄進さんの拉致認定を求めることになっていました。周りを気にしながら会見場に入る隆司さん。

 「あの、昨日TBSさんの『報道特集』で、かなり一気にこの話が伝わりまして、皆さんご存じの方も多いと思いますが、今までは単に『拉致ではないかな』ということで、どうしても『拉致被害者』としての発言はなかなかできないでいたわけですが、これだけの写真が出てきたということは、恐らく私が思っていた(拉致という)直感がまさに証明されつつあるんだなと。」

【ナレーター】
 北朝鮮から写真が流出。それは想像も出来ないことでした。

(7/6の藤田隆司さんが調査会で初めて写真を見た時の様子)

*8/1 TBS「報道特集」
http://aoinomama13.seesaa.net/article/4093824.html

 脱北者は、“写真は身分証用のものではないか”とした上でこう話ました。

【VTRで脱北者の話】
 北朝鮮のすべての公務員には身分証があります。身分証の写真は2枚または3枚提出します。1枚は人事課長の部屋にあって、もう1枚は身分証に貼って使います。今回部屋にある写真を持ってきたのか、身分証にある写真をはがしてきたのかはわかりません。

【ナレーター】
 そして、『藤田進さん』とされる写真とは別の写真が存在していたのです。財布から取り出された一枚の写真。彼はここに“日本人の拉致被害者が写っている”と言います。事実だとすれば、『藤田進さん』以外にも“日本人の写真”が流出したことになります。

【VTRで脱北者の話】
 写真は、2001年に撮られたものだと聞いています。

【ナレーター】
 2001年に撮影されたというこの写真には、3人の女性が写っています。しかし、縁の部分が切り取られ、日付が読めないようになっていて正確な撮影日はわかりません。さらに3人の後ろには、滝や赤い花が描かれた風景画がありました。

【VTRで脱北者の話】
 この風景は、どこを描いたものなのかはわかりません。しかし北朝鮮でないことは確かです。北朝鮮にある風景ではなくほかの国の風景を描いたものだと思います。

【ナレーター】
 私たちはこの写真を特定失踪者問題調査会に持ち込みました。「こちらの写真ですね。」写真を見つめる調査会のスタッフ(荒木さん・真鍋さん・杉野さん)。「そんなに古い感じではない・・・。きれいな顔立ちの人だね・・・。」

 『藤田進さん』の写真を鑑定した、法人類学の第一人者東京歯科大学の橋本正次助教授のところにも写真を持って行きました。写真は現在調査中で、まだ人物を特定できていません。

 北朝鮮から流出したという写真を持っていた脱北者。彼は写真とはまったく別の人物に関する重要な証言をしていました。

【VTRで脱北者の話】
 廊下の階段を下りていったら、彼女が上がってきました。日本の女性で、名前は「ハルコ」だと言われました。

【ナレーター】
 「ハルコ」と呼ばれる日本人女性を目撃したというのです。1997年、平壌にある朝鮮労働党の施設でのこと、金正日総書記に近い人物が「彼女は日本から連れてこられた」と話したと言います。女性は現在50代で、身長は1メートル58センチくらいだと言います。

【VTRで脱北者の話】
 持ってきた身分証用の写真を、ある人に一枚渡したんです。

【ナレーター】
 写真を渡した相手は、日本の外務省関係者でした。「ハルコ」のことで、接触してきたのだと言います。

【VTRで脱北者の話】
 その後一度会ったんですけど、彼は「うまく解決した。政府内部でも大きな成果があった。個人的にも大きい成果をあげた。」と感謝していました。「この問題で、日本の記者たちに会うな。記者のインタビューは避けろ。」と話していました。彼らは日本で言う“鬼”だと。

【ナレーター】
 脱北者の言うことが事実だとすれば、日本政府はその女性に関する情報や写真を持っていることになります。

【特定失踪者問題調査会の会見】
 「(拉致被害者)10件15人というのは政府の作っているまさに虚構にすぎないと、実際はもう、本当に『氷山の一角』であって、これはもう10件15人を救うためということではなくて、10件15人でごまかして終わらせようということに他ならないと、我々は認識しておりまして・・・。」(荒木さん)

【ナレーター】
 政府が『拉致被害者』と認定しているのは、10件15人。しかし、特定失踪者問題調査会は『藤田進さん』を含む32人を、「拉致された濃厚」と見ていて『拉致被害者』としての認定を求めています。

 調査会の常務理事を務める増元照明さんもこう言います。「あのー、とにかく脱北者からの情報、そういったもので(政府には)北朝鮮の言っているウソを見抜いていただきたい。それだけの情報を集めていただきたい。というふうに、常に要請しておりましたけれども、結局政府対応は「集めております。でも確定しておりません。」と言うだけで、それで常に終わっていた。日本政府の対応は、10件15人で終わらせようとしているのではないかと、我々は常にそういう危機感を持っておりました・・・。」

 日朝交渉が動き始める中、特定失踪者の家族には、「日本政府に切り捨てられるのではないか」という不信感があります。

 そんな中、夏祭りの会場に向かう『藤田進さん』の弟隆司さん。(8/7川口市にて)昨日は“すべての拉致被害者の救出”を求める署名活動を行っていました。ここ川口市は拉致被害者『田口八重子さん』の出身地でもあり、特定失踪者が目立って多いところでもあります。

 「1年くらい前から、川口に関係するいわゆる特定失踪者の家族と、それから『田口八重子さん』の家族が、個々にやるより一緒にやろうということで、今年の5月に一緒にやろうと立ち上がったんですね。それの活動の一環です。」

 隆司さんとともに活動する家族は・・・。

【新木章さんの妹・横山木三子さん】
 「やっぱり藤田さんのことがあったんでね、ちょっとこう確信みたいのがね、出てきてね。まぁ、会えるまで頑張っていきたいと思います。」

【佐々木悦子の母・アイ子さん】
Q:「娘さんのことも期待感は?」
A:「はい、あります。もう、大です。光がもういっぱい見えてきました。」

【ナレーター】 
 一枚の写真によって、ともされた希望の灯。“拉致された可能性が濃厚”だと調査会が見る人は、今も増え続けています。

*消えた川口の特定失踪者5人 緑風香Weblogより
http://trycomp.net/green/index.php?day=20040719
*'04 8/7 TBS「サタデーずばっと」
http://aoinomama13.seesaa.net/article/4159739.html


【ナレーター】
 私たちは、川口市の隣、東京北区で失踪した女性が脱北者の証言によって、“拉致濃厚”と判断されるまでを、5ヶ月間追い続けました。

 『坂本とし子さん』。編み物教室へ出かけると言ったまま行方不明となりました。明るく活発な性格で、縁談が進んでいた中での失踪。家出の理由もなく、お金や身の回りの物も持ち出された形跡もありませんでした。そのとし子さんに似た女性を、90年代前半に北朝鮮で目撃したという脱北者がいたのです。

*1000番台6次リスト 坂本とし子さん 電脳補完録さんより
http://nyt.trycomp.com:8080/modules/news/article.php?storyid=2865

【VTRで脱北者の話】
 ちょっと待って。さっきさっきさっきの女性。(パソコンを見ながら)

【ナレーター】
 『坂本とし子さん』の写真に反応した脱北者。彼の名前は「パク・ミョンホ」。北朝鮮オンソン郡の炭坑で働いていた人物です。

【VTRで脱北者の話】
 わかりませんが、ここは似ています。(あごのあたりを触りながら)この上は・・・。お金を管理する経理の仕事をしていた女性ですが、間違いがあって、炭坑に来たんです。そこにはよく遊びに行ったんですが・・・。あぁ、とてもよく似ているなぁ、この女性は・・・。私の友だちと非常に親しかったんです。友だちは「おばさん、おばさん」と言いながら、よく一緒にいました。「なぜ、ご主人も子どももいないのか」と聞くと、「つらい過去の話などする必要もないし、ひとりがいい。」というふうに話していたそうです。

【ナレーター】
 私たちは、パク氏の証言を放送。それがきっかけで、『坂本とし子さん』の家族と証言者のパク氏が面会することになりました。

 『坂本とし子さん』の姉、亀山葉子さん。30年以上、妹を捜し続けてきました。しかし、パク氏が証言するまで、手がかりはありませんでした。

Q: 『坂本とし子さん』の放送で反響は?
A:「そうですね。けっこう、皆さん見てらしてくださって、色々と大変だったわねと言ってくださいますね。まさかお宅が、そんな(拉致された)だとは思わなかったわ、なんて。横田めぐみさん(の家族)のような署名活動を皆さん見ているから、お宅がそうなら、署名活動でも何でもさせてっていう人が多いんです。ありがたいなぁと。」

 実家へ向かう葉子さん。そこには、妹『坂本とし子さん』に関するあるものが置いてありました。(仏壇から)取り出されたのは・・・。「これが、とし子の戒名・・・。40年の重みがありますよ。戒名をつけていただいたんです。昭和40年6月9日。いなくなった日を命日として(戒名を)作っていただきました。お寺さんに来ていただいて、お経あげていただいていたんですね。」

 失踪した日が命日。当時、家族はとし子さんが家出したのではなく、亡くなったのだと信じていました。北朝鮮による拉致の可能性は考えもしませんでした。しかし、39年後、証言者が突然現れました。亡き両親、兄に証言者と会うことを報告しました。

 6月25日。韓国ソウルに向かう葉子さん。証言者のパク・ミョンホ氏とは、その日の夜のうちに面会することになりました。妹とし子さんを見たという人物と、初めて顔を会わせる葉子さん。「この度は、色々と本当にお世話になりました。ありがとうございました。」「どういたしまして・・・。」

【脱北者パク・ミョンホ氏】
 もし、私が見た女性が年をとったら、」この方のように年をとっているのだと思います。目と額、鼻の形がほとんど同じ。口はどうかなぁ。笑顔はほとんど同じです。

 「私あんまり似ていないけども、ただ雰囲気とか背の高さとか・・・。」

【ナレーター】
 パク氏は、葉子さんの持つ雰囲気が、自分が見た女性と同じだと言います。葉子さんは、パク氏の横に立ってみました。

【脱北者パク・ミョンホ氏】
 背もほとんど同じです。155センチ〜156センチくらいでした。

【ナレーター】
 葉子さんは、日本から持ってきた『坂本とし子さん』の写真を見せました。

【脱北者パク・ミョンホ氏】
 はい、見ればわかりますよ。私の姉を見るように目に浮かびます。ただ、苦労してほおの肉が落ちているかもしれません。彼女の年をとった写真を見ていませんが、それでも人というのは、見ればわかるじゃないですか。目とか額とか鼻とか。99%は確実です。合っていると思います。

【ナレーター】
 パク氏は、自分の見た女性が99%の確率で、『坂本とし子さん』であると断言します。となると、とし子さんは北朝鮮の炭坑にいたということになります。姉の葉子さんは、こう尋ねました。「炭坑でお会いしたって言うんですけれども、なんで、そういうところに連れていかれたのか不思議で。」

【脱北者パク・ミョンホ氏】
 拉致してきたのなら、殺すこともできないし、そういうところに送るのです。そんな人はたくさんいます。なぜなら、町は田舎より電話もあるし、交通の便がいいので、秘密がもれてしまうかもしれません。ですから、そういう田舎の奥に送るのです。もう少し耐えて長生きしてください。統一されたら、その時は本当に自分のなすこととして、お手伝いいたします。

【ナレーター】
 パク氏が炭坑で見た女性は、妹ではないのか?脱北者との面会を通じて葉子さんの確信は深まりました。

 「とっても一生懸命になってくださってねぇ・・・。もし生きていたとしたって、すぐにパッと行けるもんじゃないからねぇ・・・。」

 8月2日、特定失踪者問題調査会の会見に“拉致の可能性が濃厚”な32人の家族のひとりとして、亀山葉子さんの姿がありました。北朝鮮に拉致されたのではないか、失踪した肉親の情報を家族は必死に追い求めています。願いがかなう日は来るのでしょうか。


【司会者】
 特定失踪者問題調査会では、『坂本とし子さん』のケースのように、脱北者の証言などを今後も集めて、拉致の可能性が濃厚な人をさらにリストアップしていく方針です。また、VTRに出てきました写真に写っていました日本人だとされる3人の女性についても、専門家を交えて調査をしている段階だと言うことです。

 ところで、『藤田進さん』のケースですが「拉致問題は10件15人で終わりになってしまうのではないか」そう心配していました特定失踪者の家族の皆さんには、「一条の光」となっているようです。日本政府も『藤田進さん』に関しては、今後調査をする必要があると前向きな姿勢を見せてはいるんですが、増元照明さんの言葉を借りれば、「これまでも20年余り日本政府は情報を集めています、しかし確定はできません、に終始してきた。」というのもまた事実です。

 今後、今度の水曜日からはですね、安否不明の10人の再調査をめぐっての日朝協議が始まります。10件15人の壁を突き崩して、日本政府と本気で全面解決をする姿勢があるのか、北朝鮮にさらに厳しく迫っていくことができるのか、『藤田進さん』のケースは日本政府の姿勢のそんな試金石になるような気がします。


*これからも流出するであろう情報を政府はどうするのか
 電脳補完録さんより

http://nyt.trycomp.com:8080/modules/news/article.php?storyid=2909
posted by あおいのママ at 00:21| 千葉 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 報道番組テキスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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