2007年02月04日

'06 12/10 TBS「報道特集」(2)“新型”偽100ドル札

*'06 12/10TBS放送の「報道特集」の一部を文字化しました。

核実験直後の中朝国境地帯。そこで目にしたもの・・・。密貿易業者が北朝鮮から持ち出した100ドル札。「これはすごいですね」本物に迫るほどに進化した偽札があった。その驚くべき技術とは。潜入、中朝国境地帯。最も精巧な新型偽100ドル札を独占入手した。

*'06 12/10 TBS「報道特集」(1)“新型”偽100ドル札
http://aoinomama13.seesaa.net/article/32747619.html

続き

“北”から来た 奇妙なドル札

【記者】
 「向こうに見えるのがですね、中朝国境の税関です。」

【ナレーター】
 向った先は中朝国境の三合税関。中朝国境を成す川・豆満江(トゥマンガン)。その橋の中央から右が北朝鮮、左が中国だ。中国人の運び屋は偽ドル札を隠し持ち、「北朝鮮からこの橋を渡って税関をすり抜ける」という。

【記者】
 「あっ、来た来た来た・・・」

【ナレーター】
 税関から出て来た2人の男。2週間前に接触した中国人の運び屋と売人だ。「精巧な偽札が手に入る」(売人)と彼らから連絡があった。男たちは私たちの車に乗り込むと、「北朝鮮から持ち込んだ」というハンドバッグを自慢げに見せた。売人の男がナイフを取り出し、慣れた手つきでバッグの縫い目を切り裂く。その中身は100ドル札の束。その数25枚。「すべて北朝鮮製の偽100ドル札だ」という。入念にチェックする売人の男。偽札の質が気になるようだ。

【記者】
 「どうですか?」

【売人】
 「まぁまぁいいね」

【記者】
 「これは本当に偽札なんですか?」

【売人】
 「偽札だよ」

【記者】
 「いくらで売るつもりですか?」

【売人】
 「1枚400元〜500元ぐらいかな」

【ナレーター】
 売人の男は、「偽ドル札を町の両替商に転売する」という。今回の男の儲けは、日本円でおよそ20万円以上になる。

 私たちは試みに、最も普及している鑑定機の一つを使って真偽の判定を行った。機械を通過しなければ偽札、通過すれば本物である可能性が高い。

【記者】
 「んっ?わぁっ?」

【ナレーター】
 鑑定機を通過した1枚の100ドル札。

【記者】
 「これをもう一回やってください、もう一回・・・。(100ドル札を鑑定機に通す)これ何で?偽札なんでしょ?」

【売人】
 「偽札だよ」

【記者】
 「これは本物じゃないんですか?これ?」

【売人】
 「本当に偽札なんですよ」

鑑定機あざむくナゾの札

【ナレーター】
 偽札なら鑑定機は通過しないはずだ。しかし、何度試しても1枚だけが鑑定機を通過する。一体、何故?

【記者】
 「ああ、やっぱりこれだなぁ・・・。先ほどの『AB32586768L B2』」

【ナレーター】
 この町では、違法な両替商が両替を求める外国人客を捕まえる光景が見られる。

【両替商】
 「今はドルが安いよ」

【ナレーター】
 偽ドル札を知り尽くした両替商に、鑑定機を通過した100ドル札を見てもらった。

【両替商】
 「偽札かな・・・?」

【記者】
 「わかりますか?」

【中国人通訳】
 「迷っています」

【記者】
 「(偽ドル札は)どうして北朝鮮で造られているの?」

【両替商】
 「何とも言えない。同じ民族の恥だから何も言いたくない。」

【ナレーター】
 鑑定機と両替商の判定は分かれた。はたして本物か?それとも偽札か?

判別可能か? “北のニセ札”

【ナレーター】
 私たちはこの100ドル札の真偽のほどを、偽札鑑定の専門家に委ねることにした。偽札鑑定の第一人者で、あの“スーパーK”を世界で初めて発見したのが松村喜秀氏だ。その実績を買われ、通貨当局から偽札の鑑定を依頼されることも少なくないという。

【記者】
 「これをちょっと見ていただけるでしょうか?」

【偽造通貨鑑定専門家・松村喜秀氏】
 「はい」

【ナレーター】
 鑑定機を通過した100ドル札。はたして松村氏の判定は・・・。指に伝わるわずかな凹凸から印字の状態を見る。続いて紙幣の厚みはどうか?

【記者】
 「紙の厚さはどうですか?」

【偽造通貨鑑定専門家・松村喜秀氏】
 「紙の厚さは本物と全く一緒です。すごいですね、これは・・・。ああ、印刷機械は非常に本物と似てるというか、本物に非常に近い印刷機械を使っています。」

【ナレーター】
 今年3月('06 3/5放送)、「報道特集」が検証した北朝鮮から来たという偽の100ドル札。松村氏の鑑定によって、当時で最高レベルの“スーパーZ・改良型”であることが判明した。

*'06 3/5 TBS「報道特集」北朝鮮ニセ札疑惑(1)〜(3)
http://aoinomama13.seesaa.net/article/14414118.html

【偽造通貨鑑定専門家・松村喜秀氏】(前回の放送)
 「今現在では一番最高レベルの偽(札)です。」

【ナレーター】
 3週間にも及ぶ科学的鑑定で明らかになった偽造の証拠は2つ。まず数字の「1」の部分。本物の「1」の先端は丸みを帯びている。しかし当時私たちが入手した偽札の「1」の先端は直線的であることがわかった。

 さらに「UNITED」の「N」の文字にも偽の証拠があった。本物は「N」の文字がにじみ、黒く塗りつぶされたように見える。偽物にはわずかな隙間が見てとれた。

 今回入手した100ドル札。その「1」と「N」の部分ははたしてどうなっているのか?

【偽造通貨鑑定専門家・松村喜秀氏】
 「100の『1』の耳のところの部分を今見ています。もしこれが偽(札)だったら、かなりの部分で直しております。角張っていたのが丸まっています。丸まってきたというのは、本物に近くなっています。」

【ナレーター】
 前回入手した偽物は「1」の先端部分が本物に比べ直線的だったことから、偽と判定できた。しかし今回入手した100ドル札の「1」の先端は丸みを帯びている。本物とほとんど差はない。偽札を見分ける一つのポイントはクリアーしたように見える。残るは「N」の文字。

【偽造通貨鑑定専門家・松村喜秀氏】
 「はぁー、すごいですね。この部分もつぶしています。」

【記者】
 「そこは普通・・・?」

【偽造通貨鑑定専門家・松村喜秀氏】
 「(偽札は)隙間が空いています。」

【記者】
 「今までの偽造紙幣はどうなっています?」

【偽造通貨鑑定専門家・松村喜秀氏】
 「そこはほんのわずかに隙間があるんですけども、これ(今回の)は隙間がなくなっています。」

【記者】
 「ははぁ・・・」

【偽造通貨鑑定専門家・松村喜秀氏】
 「これはすごいですねぇ・・・」

【ナレーター】
 偽札は「N」の文字の右上にわずかな隙間が見てとれた。本物には隙間がない。そして今回入手した100ドル札、「N」の隙間は本物同様に黒く塗りつぶされていた。

 鑑定機を通過した100ドル札には、松村氏がこれまで指摘してきた偽の証拠さえなかった。これは本物ではないだろうか?真偽の判定は松村氏でさえ困難を極めた。

 しかし2時間後、偽を決定づける違いがようやく見つかった。

【偽造通貨鑑定専門家・松村喜秀氏】
 「この部分の先ほど鑑定した『1』の耳の部分なんですけれども、本来はこういうふうに下がってきて、(元の線は)ここなんですよ。ここなんですけど、これを無理矢理に塗りつぶしてここを丸くしています。これは今までになかった、彼らが修正をしてきた痕跡と言えます。」

【ナレーター】
 偽造組織は、前回の偽札の「1」の先端部分を、赤いラインのように修正を試みた。これは今回入手した100ドル札。「1」の先端は本物同様に丸く修正されている。

 しかし、偽造組織は致命的なミスを犯した。修正前の角ばった「1」の痕跡がかすかに残っていたのだ。

独占入手 “北”の最新ニセ札

【記者】
 「(偽札が)改良されていくペース、スピードというのはどうですか?」

【偽造通貨鑑定専門家・松村喜秀氏】
 「最近は非常に早くなったんです。前は約半年から1年かかったものが、今はまぁ極端に言えば数週間から1〜2ヶ月で、次々直ってきますんで、これは非常に驚異的なスピードだと思います。」

【ナレーター】
 前回の検証から9ヶ月。鑑定機を通過した偽100ドル札は、本物との判別が困難なまでに進化していた。

 今年9月(23日)、鳥取県境港に停泊していた北朝鮮籍の貨物船から押収された偽札は、従来の鑑定機では見抜けないほどの精巧な偽札だったことがわかっている。

 次回の六ヵ国協議で北朝鮮は「偽ドル札造りは国家的な関与ではなく、国内の一部の勢力が関わった」と、初めて認める姿勢を見せているという。(アメリカ政府筋)

 北朝鮮の偽ドル札製造。その実態が明らかになる日は来るのだろうか?

独占入手“北”のニセ札 脅威の進化

【司会者・田丸美寿々さん】(スタジオにて)
 「北朝鮮の外交官が背丈ほどもある大きなズタ袋を運んでいる、しかもその中身が偽札だという事になりますと、本当に異様な光景です。

 これまでにどれだけの偽ドルが見つかっているんでしょうか?アメリカ財務省のこの10月の報告書によりますと、これまでにおよそ5,000万ドル、日本円にしておよそ60億円相当の偽ドルが押収されたとしているんですが、すでにおよそ20億円相当の偽札は一般に流通してしまっている、との事です。

 こうした背景もありまして、アメリカは来年にも新しいデザインの100ドル紙幣を発行するという事で、その新札には高度な偽造防止技術が施されるそうです。一方、北朝鮮側もそれを見込んで、これまでに造った偽ドルを大量に放出するとも言われています。

 また、鑑定の専門家の松村さんによりますと、北朝鮮側は数週間から1〜2ヶ月のスピードでどんどん偽札を進化させているので、仮に新しいドルが出たとしても、すぐに偽ドルが登場するだろうと指摘しています。」

終わり

*皆さん、最後まで読んでくださってありがとうございました。(*^^*)/~~
posted by あおいのママ at 15:55| 千葉 | TrackBack(0) | 報道番組テキスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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