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*写真はベルゲン国際会議会場外でアメリカの某団体の方と斎賀富美子人権担当大使と雑談している野口さんです。(川添さん撮影)
*6/4 ノルウェーベルゲン国際会議報告会に参加しました
http://aoinomama13.seesaa.net/category/1602403-1.html
【野口孝行さん・北朝鮮難民救援基金】
*撮影したビデオカメラから文字化しました。
(・・・は聞き取り不能です)
私はベルゲン(の国際会議)に1日前に着きまして、本来5月9日から始まるはずだったんですけど、8日に現地の大学生とのセミナーみたいなものが最初に行われまして、それでそこから参加することができました。そこでですね、それから3日間会議が始まったんですが、全部聞く時間もないので、私なりに特に興味深いと感じたものを報告書にも2点ほど書いたんですけど、それを基に感想を述べたいと思います。(下記に事前に配布された資料があります)
まず、クロアチア人のセルビア共和国出身の方だと思うんですけど、彼が“ピープル・イン・ニード”というチェコのNGOにいまして、彼の意見がすごく今の北朝鮮の問題に対する・・似た説得力があるなと思いました。彼はですね、これまで東欧とかキューバとか旧ソ連とかそういった流れで情勢を見ていて、「結局こういう北朝鮮みたいな体制相手にいくら建設的なことを言っても通用しないし一切無駄である」と言い切りのかたちで言っていて、すごくそれが今の状況を見た場合に説得力があると感じました。
「じゃあどうすればいいのか?」ということは彼自身まだ答えが出ていないようです。(北朝鮮の)崩壊のシナリオとして考えられる展開として@国内の崩壊。それはまず北朝鮮の状況からまずありえないだろうと。次はAアメリカとか中国とか他国の圧力がかかって、あそこの金正日政権を倒そうという力・事が起こるかもしれない。その際にはやはり戦争ではないけれども犠牲を強いることになる。これは普通・・の意見からするとあまり好ましくない。
そして3番目のケースで、「これが一番ありえるんじゃないか」ということで、Bもうすでに北朝鮮の政権の内部の中で、今の政権に対してすごく不満を持っている人たちがたくさんいて、そういう人たちは自分から率先して「金正日政権打倒」ということはしないけれど、外の勢力でそういった倒そうという勢力が来て、そちらがもしかしたら力を得そうな時に、その内部の勢力が寝返るんじゃないんですけど、外部の勢力と結託して「政権崩壊後、自分の身の安全を保障してくれるのだったら協力します」と、そういうかたちで崩壊する一つのシナリオというものが現実にあるんじゃないか?という話でした。それは何て言うんですか、現実的な話なのですごく興味を持ちました。
会議の全般的な雰囲気からいって、彼は本会議の中でもこの発言をしたんですけど、結構みんな「建設的な話をいくらしてもしょうがない」という話に対して、みんなこう爆弾発言とまでは言いませんけど、「そんなこと言ったってしょうがないだろう」というような白い目で見られる、そういう反応もあったかなと思いました。
あともう一つ、アメリカの“US Committee for Human Rights in North Korea”のジャック・レンドラーさんという方がいまして、その方が最後にスピーカーになって、具体的に「北朝鮮に対して私たちはどうしたらいいのか?」という話をすごくわかりやすくしてくれまして、この資料にありますように、5つほど大きな提案をしました。
@「難民を北朝鮮からできるだけ出そう」と。次にA「あそこの国に行ける人たちは北朝鮮に頻繁に行って、北朝鮮の人間をなるべく外の人間と触れさせて、外の雰囲気をなるべく伝えるようにしていく」。その後、B・C・Dとあるわけですが、具体的にこういった事をあげて提案をしていました。それは読んでいただけるとわかると思います。(下記にあります)
私自身の感想としては、今回みたいな会議は基本的に学者や政府関係の人などが発言する機会が多かったと思うんですけど、結局発表会みたいなかたちになっていく、と思っていたんですね。ああいうかたちの会議っていうのは、たぶん韓国とか日本とかでやるのはあまり意味がないと思うんですよ。って言うのは、日本や韓国はもうある程度北朝鮮の状況とかよくわかっていますし。
もう一つ、国境なき医師団のマリーさん?っていう方が発言したんですけど、「『これだけ食糧が不足していますよ』とか、そういうことはもうすでにわかっているし、問題はいくら不足しているとかではなくて、例え少しのお米でもあそこに仮に送ったとして、それが均等に本当に欲しがっている人たちに分配されないことが問題であって、例えば10トン・20トン・何百トン足りないとかの議論はしてもしょうがない」という指摘がありました。
日本や韓国の人の認識っていうのはそうだと思うんですよね。やっぱりあの体制がある限り、食糧をいくら100トンやろうが200トンやろうが本当に欲しい人たちのところにいかない、ということはわかっているのであまり意味がない。それと一緒で、いくら「あの国がひどい」という報告会を日本や韓国で開いてもたぶん意味がないと思うので、ああいう方式の会議は「日本でやる意味があるのか?」と感じましたけど、ノルウェーみたいなヨーロッパで、まだ北朝鮮の問題とか深く伝わってない所で、一般の人たちの知識を高め関心を多く集める会議と言うのは、ヨーロッパでは逆に効果があるのかなとすごく思いました。
実際に何回もこの会議に参加している人の話を聞いたら、今回は“ニューアプローチ”っていう題がついていたんですけど、音楽的なものを入れたり芸術的なものを取り入れたりしていて、今回も前回と同じような顔ぶれの人が参加していたんですけど、「でも今回は結構見ない顔ぶれもいた」という話も聞いたので、そういう意味ではよかったと思いました。
それから個人的にもポーランドの学生たちで、「今度自分たちで北朝鮮の問題を取り扱う学生の団体を作ろうと思っている」という女の子たちが、「お互いこれから情報を共有していって、何かあったら色々とアドバイスください」ということもあり、ですからそういう新しい広がりっていうのは多少あったと思いました。私も今回、北韓人権市民連合の会議に初めて出席して前回とちゃんとした比較はできないので、その辺は小川先生の方からお聞かせ願えればと思います。
あとやはりヨーロッパの人の発言とか聞いていて、人権に関する問題の取り組み方っていうのはすごく日本人よりも慣れているし、ああいう会議の仕方とか訴えの仕方とかすごく上手だなという印象を受けました。ですからこれからはヨーロッパの人権団体の人を取り込んで、お互い協力し合って、拉致の問題にしてもヨーロッパで起きた松木薫さんのケースとかそうですし、やはりすごく僕らの活動とかやっていてもヨーロッパの人たちは共感してくれるとすごく色々と協力してくれるんですよ。頭下がるくらい。
本当に色んな署名活動からこのような会から何から色々と取り上げてくれたりするので、やはりヨーロッパの団体と人権問題ということで、拉致問題はもちろん脱北者の問題もそういう感じで色々とアプローチしていくと、また新しい力が生まれるかなと再確認しました。以上です。ありがとうございました。(大拍手)
*'04 11/2 国際シンポジウム 野口孝行さん
http://aoinomama13.seesaa.net/article/13956159.html
【司会・三浦小太郎さん】(北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会事務局長)
日本・韓国以外では、北朝鮮の事というのは私たちが想像している以上に知られていないことなんですね。そういう点でのヨーロッパでこういう会議が行われたのは意味があると思います。逆に日本人や韓国人が参加した場合はですね、たぶん「当然の事である」というところでまた議論が始まるのが現実なので、そういう報告だったと思います。
終わり
*事前に配布された資料より
《ノルウェー・ベルゲンでの国際会議報告》 野口孝行さん
日程:2006年5月9日〜11日
場所:ノルウェー・ベルゲン
3日間の会議の間、多くの見識者・NGO関係者・政府関係者らによって、様々な発表・発言が行われました。その中でも、興味深いと感じたものを特に2つ報告します。
(1)ピープル・イン・ニード(チェコ)のイゴール・ブラゼヴィッチ氏の発言
ブラゼヴィッチ氏は、旧ユーゴスラビア出身。東欧を始め、キューバ・旧ソビエトなどの変化を目の当たりにしてきたという彼の発言は多くの人の興味を引いていた。いわく、「私の経験から言わせてもらうと、北朝鮮のような国には建設的な方法は一切効果を発揮しない。現にこれまでがそういう状態だったし、ソ連や東欧・キューバなどのケースをみても西側からの建設的なアプローチは効果を出してこなかった」とのこと。
彼によれば、北の崩壊のシナリオとして考えられる展開は、@国内からの崩壊(まずありえないだろうとのこと)、A外部圧力を受けての崩壊(かなりの犠牲をともなう)、B外部の圧力に内部の勢力が黙認、または合流するケース(もっとも可能性が高いのではないかとのこと)。
Bのケースの説明では、現在の状況に不満を抱いている体制中枢の一部が自身の地位の安全を担保に、外部からの圧力勢力に協力もしくは黙認し、体制崩壊へとつながっていくというシナリオがもっともありえそうな可能性なのではないかということだった。
特に「北朝鮮のような国には建設的な方法は一切効果を発揮しない」という彼の発言は、北朝鮮を取り巻く現在の状況を考えた場合、かなりの説得力を伴うものと思えた。
(2)US Committee for Human Rights in North Koreaのジャック・レンドラー氏の発言
北朝鮮の状況を少しでも改善させるために、私たちができることとして以下のような提案があった。
@できるだけ多くの難民を北朝鮮から出す。
A北朝鮮と交流プログラムを行っている国や団体は、それを今以上に活発にして、多くの北朝鮮の人間を外の世界に触れさせる。
B各自の国で、特に国交をもっているヨーロッパの国で、北朝鮮を頻繁に行き来している役人やその他の人たちを探し出し、メールや電話を使って、北朝鮮の人権状況について情報を提供する。また、国会議員などとも多くの情報を共有する。北朝鮮に行けるチャンスがあれば訪れ、北朝鮮人に外国の正しいイメージをできるだけ運び込む。
C自国に北朝鮮の大使館などがあれば、人権状況などについての問い合わせを、メール・電話などで行う。
D中国大使館や領事館などの館員などに会い、北朝鮮の人権についての話をする。例えば、中国は人権についての対応をしっかりとやっているとした上で、北朝鮮の人権状況についてのアドバイスを求めるとか、もしくは、北京オリンピックまでに、中国はこれまで以上の難民を北に送り返すのか、それとも、送り返す数を減らしていくのか、といったことを聞いてみる。
北朝鮮がこのまま人権侵害を続けながら存続しつづけるのは不可能。これからも各団体が努力を続ける必要があり、違う団体同士が協力し合い、人権状況改善のために新しい作戦を繰り出していくのが重要だ、というのがレンドラーさんの考えだった。
〔まとめ〕
すでに7回目になるという北韓人権市民連合の国際会議に初めて出席した。全体としては、有識者が北朝鮮における問題を様々な視点から指摘する会議だったという印象を受けた。
一向に状況が改善しない北朝鮮問題の現状を考えると、北朝鮮に対してもっと手厳しい批判の声が挙がってもよかったのではないかとも思った。
今回の会議を経て、これまで北朝鮮問題に触れたことのない人たちが関心を持ってくれるようになったのであれば、成果があったのではないだろうか。
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