*ウランバートルの国会議事堂前の広場です。写真はすべて川添さんの撮影です。
8月6日から8日までモンゴル(ウランバートル)にて「北朝鮮難民と人権に関する国際議員連盟」第3回総会があり、その国際会議に日本からは拉致被害者「市川修一さん」のお姉さんの市川龍子さん、特定失踪者問題調査会専務理事の真鍋貞樹さん、各NGO(北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会・北朝鮮難民救援基金)の皆さん、国会議員の皆さん、救う会神奈川会長の川添友幸さんが参加しました。救う会ニュース・調査会ニュースにその時の報告が載っていますので、ぜひご覧になってください。
また、川添さんが写真を送ってくださいましたのでご紹介致します。本当にありがとうございました。
*会議での市川龍子さんの訴えです。
*救う会全国協議会ニュース(2006.08.09)より
http://www.sukuukai.jp/houkoku/log/200608/20060809.htm
8月7日、日米韓など6か国の国会議員らによる「北朝鮮難民と人権に関する国際議員連盟」の第3回総会が、モンゴル・ウランバートルの国会議事堂会議場で開かれ、日本からは国会議員や家族会などNGOも参加し、拉致被害者の即時送還や脱北者の保護強化などを関係国に要請する等5項目の決議を採択した。
■拉致被害者の即時送還や脱北者の保護強化を−国際議連総会
2003年に発足した国際議員連盟は、これまで総会をソウルと東京で開催し、今回第3回会議をウランバートルで行うこととなったもので、日米韓の他、イギリス、アンゴラ、ブルンジの6か国から参加があり、拉致被害者の即時送還や脱北者の保護強化などを関係国に要請する5項目の決議を採択した。
総会には国会議員の他、日本人拉致被害者家族、各国の非政府組織(NGO)から参加があり、拉致問題や脱北者の保護、北朝鮮の人権改善への取り組みなどについて報告した。
日本からの議員参加者は、中川正春(民主、衆)、古賀一成(民主・衆)、渡辺周(民主、衆)、松原仁(民主、衆)、葉梨康弘議員(自民・衆)、小林温(自民・参)の各氏。また、家族会から市川修一さんの姉市川龍子さん、救う会から川添友幸幹事、調査会から真鍋貞樹専務理事が参加、その他難民救援基金、守る会からも参加した。以下、総会に参加した川添氏の報告から概要を紹介したい。
総会では、韓国の議員から、「発足当時は6カ国31人であったが現在は34カ国102人。北朝鮮の人権民問題への関心の高さが伺える」と現状が紹介され、イギリスの議員からは「イギリスでも北朝鮮の人権問題の関心は高い、EU議会でも先般、北朝鮮人権非難決議が可決された。もう少し北朝鮮に対する情報を発信していく必要がある。特に日本人拉致問題に関しては解決に向けて、イギリス政府も全面的に解決に協力する」と意思表明がなされた。日本の議員からは、「北朝鮮の拉致・人権問題の解決には金正日政権を打倒が必要。経済制裁は日本だけでなく国際的な連携が必要」等の発言がなされた。
他方、モンゴルの議員からは、「北朝鮮の人権問題に関してはまだモンゴルでは一般国民の認識が薄い」、ブルンジの議員からは、「北朝鮮の人権問題に個人的に関心があるがアフリカ内での問題も有るのでタッチするのは難しい」、アンゴラの議員からは「アフリカ国内での内戦などの問題もあり、政府は中国と関係が深いという面もある」等と、北朝鮮の人権問題についての関心はこれからという国も多い状況がうかがえた。
関係者からの報告では、モンゴル在住の脱北者から、北朝鮮から脱北した経緯が報告され、写真を見せて女性脱北者に対する虐待を説明し、中国における女性脱北者に対する人身売買や性的暴行が訴えられ、中国政府に対して脱北者の難民認定が求められた。
家族会の市川龍子さんは、市川修一さんの拉致事件について説明し、家族会の活動と各拉致事件の状況を説明し、各国議員に拉致問題の解決を求めた。
救う会の川添幹事は、12カ国に及ぶ北朝鮮による外国人拉致事件の概略を説明し、モンゴルに行くと言って騙されて北朝鮮に拉致された福留貴美子さんの事例を報告した。
調査会の真鍋専務理事は、特定失踪者問題調査会の説明としおかぜを中心とする活動を紹介し、拉致被害者の情報収集のためにもモンゴルに脱北者のための難民キャンプを建設する事が必要と訴えた。
討論のセッションでは、韓国の議員が、国連の難民高等弁務官事務所を中国国内各地に設置すべきと訴えた。他方、韓国の別の議員が、「人道支援と金正日への個人支援とは違う。今回の韓国の支援は北朝鮮の国民に支点を置いた支援だ。なぜ日本政府は韓国政府が行っている人道支援まで批判するのか」と述べたのに対し、日本の議員から「北朝鮮のミサイル発射の責任は韓国政府もある」、「いくら北朝鮮を支援してみても仕方がない、国民に正しい状況を見せる必要がある」などと反論した場面もあった。外国のNGO団体関係者からは、脱北者女性の人身売買の他、「脱北者は国籍がないので子供たちが学校に入学することが出来ず非常に問題」等の報告がなされた。
*会議での真鍋貞樹さんの報告です。その他市川さん、各NGOの皆さんです。
*調査会NEWS 399(18.8.14)より
■モンゴルでの北朝鮮と人権に関する国際議員連盟(IPCNKR)定期総会参加報告
専務理事 真鍋貞樹
8月7日、モンゴルの首都ウランバートルの国会議事堂会議室にて、北朝鮮と人権に関する国際議員連盟(IPCNKR)の第3回定期総会が開催された。参加者は、日本、韓国、モンゴル、英国、アンゴラ、ブルンジの国会議員と、日本、韓国、モンゴルのNPO代表者の約40名だった。
日本のNPOでは、家族会の市川龍子、救う会神奈川の川添友幸、特定失踪者問題調査会の真鍋貞樹、北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会のソン・ユンボク、北朝鮮難民救援基金の後藤正寛らだった。韓国では、ドリハナ・ミッションのチャン・キボン、脱北難民保護運動のノ・インファンが出席し、それぞれ報告を行なった。
会議では、拉致問題と脱北者を中心とした北朝鮮に関わる人権問題が広く討議された。
家族会の市川龍子は「拉致問題は北朝鮮の人権問題の一つとして解決のために各国の協力を期待している」、救う会の川添からは「モンゴルに行こうとして拉致ざれた福留貴美子さんの問題がある」、調査会の真鍋からは、「北朝鮮向けにラジオ放送を行っている。モンゴルでの脱北者の保護施設の建設は、拉致問題の解決にも重要」という趣旨の報告を行なった。
各国の国会議員の主な発言は次のようなものだった。
モンゴルを代表してグンダライ議員からは「モンゴルの基本的な外交政策はバランスである。したがって、中国とロシア、そして韓国と北朝鮮との関係もバランスを持ったものである。われわれは、全ての国々と良好な関係を持っている。しかしながら、経済的には北朝鮮は過去のものであり、未来は韓国である。この意味で、北朝鮮からの脱北者については、モンゴルの農業開発や産業のために貢献してくれる存在として捉えていきたい」という発言があった。
日本の国会議員からは、中川正春議員が代表して「モンゴルは民主化し、経済・産業が著しく発展している。北朝鮮はモンゴルの民主化を見習うべきである。北朝鮮からの脱北者保護のプロジェクトを具体的に検討を進めたい」という発言があった。
韓国のソン・ユンスン議員からは「金正日を国際司法裁判所に訴えるべきだ」という提言があった。
英国のジョン・グローガン議員からは「中国に対して、オリンピック開催に合わせて、人権問題の解決を求めていくべきだ」という提案があった。
モンゴルのNPOの代表者からは、「モンゴルは平和的な国であり、日本と北朝鮮、韓国と北朝鮮という対立関係が平和的に解消されることを期待している」との発言があった。
会議では、脱北者による北朝鮮の脱北者の現状についての報告、映画「ソウル・トレイン」の上映、そしてミュージカル「ヨドク・ストーリー」のプロモーションビデオの上映などが行なわれた。
会議の最後には、拉致問題の解決、中国における脱北者の保護、国際社会による難民保護などを求めた決議案が上程され、全会一致で採択された。
尚、翌8月8日には、日本からの国会議員と、家族会の市川、調査会の真鍋が、モンゴル外務省のフレルバータル・アジア局長と面会し、懇談を行なった。局長からは、モンゴルの基本的外交政策が説明された後、「拉致問題については北朝鮮側とも意見交換し、日本の情報を伝えていきたい」との姿勢が示された。また、北朝鮮の国内については「表向きとは異なり、内部では相当不満が蓄積しつつある」という分析が示された。
その後、市川、真鍋は警察庁や法務省などを調査のために訪問し、脱北者はモンゴルに現在の時点で237人いることなどを調査した。さらに、マンホール・チルドレン(ストリート・チルドレン)に脱北者の関係者がいないことを調査。そして、ウランバートル郊外にあるマンホール・チルドレンの保護施設の見学を行い、全日程を終了した。(文中敬称略)




